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短編 Mi の生涯

私は箕(み)※
9年前、初めて庭仕事を始めた夫婦の家に来ました。
もとは竹製の身体でしたが、その後体質改善でプラス
チック製となり、いろんな使い道があるので庭仕事などに
便利に使われてます。
※箕:竹で編んだ穀物を仕分ける農具。

庭仕事などやったことが無く、何もわからないご主人でし
たが、枝葉や落葉、雑草を集めたりお堀の土をさらったり。
その後、ペアとなった緑の箕と一緒に、庭仕事の時は必ず
使ってくれました。

若き日の私

でも一番古い私たちの扱いはぞんざい。丈夫だからといっ
て、投げ飛ばされたり蹴飛ばされたり。ときには臭い銀杏
やチクチク痛い栗のイガを運ばされたこともありました。

ハサミやノコギリ、草刈り機たちは、使った後大事に掃除
してもらって小屋の中に入れてもらえるのに、私たちは使
いっぱなしで、雨の日や寒い夜に外に置かれたこともしば
しば。これって虐待!?

そして先日、なんとバックしてきた奥さんの軽トラにひか
れ複雑骨折。もう「み」も心もボロボロです。

さすがに私も引退。新人の若い箕と交代となりました。
でもご主人に「長い間ごくろうさま。」と声をかけられ
「み」に余る光栄でした。