犬や猫を飼っている方なら誰しも、自分の飼い犬、飼い猫
が一番かわいいと思っていることでしょう。我が家では、リリ
(メスのシェルティー)が全生き物の中で一番かわいいと言
っております。
私が一目ぼれしたリリも、ウチに来てはや8年。人間でいえ
ば50歳の熟女になってしまいました。
一緒に来たオスのモルは、頭の所々が白髪となり、鼻の
あたりも色が変わってきましたが、リリの美貌は衰えを知ら
ず、まるで吉永小百合か黒木瞳・・・(親バカ)。
小さなころは、私が呼ぶと飛んできて飛びついてきたもの
ですが、だんだん大人になるにつれ気ままになり、呼んで
もめんどくさい時はなかなか来ず、かと思うとご機嫌な時
は、自分からそばに来て目いっぱい尻尾を振ります。
まったく、人も犬も美人はわがままで・・・
めんどくさい時のポーズ
同類の犬は嫌いで人間が大好き。
息子たちの友人が来ると愛嬌を振りまいて接待するので
大評判です。また、修理のために電気屋さんや大工さんが
来ると、現場監督となって付いてまわり、作業をじっと見て
います。
性格はおっとりしていて、何事にも動じません。強い地震
があったときも爆睡していました。
以前、1時間以上もトイレの中に閉じ込められていたことが
ありました。それでも鳴いたり騒いだりしなかったので、誰
も気づかず、ドアを空けたら中に座っていたのでビックリ。
普通、犬は布団をかけられたり帽子をかぶせられたりする
と嫌がって取りますが、リリは放っておくといつまでもその
ままのスタイル。一時は私と家内の間で、布団をかけて
川の字になって寝ていました。もちろん仰向きで。
爆睡中
まるで動物であることを忘れているような犬ですが、唯一
ケモノに帰るのが何かを食べる時です。
いつもおなかを空かせているので、食べ物の気配を感じる
と必死。普段はのっそりしているのに、家人がいないと高い
テーブルに飛び乗り、手当たり次第食べてしまいます。
玄関のチャイムが鳴って家人が玄関に行くと、モルは吠え
ながら付いて行くのですが、リリは反対に食堂へ一目散。
一瞬の隙も見逃しません。
今までに食べられてしまったものは、豚の角煮を鍋ごと、
すき焼きの残り、佃煮1箱、サンドイッチ、フランスパン1本、
納豆3パック、バター1本、フライドチキンの骨、桃、みかん、
ごぼう、ピーマン、キャベツ、かぼちゃ・・・などなど。
佃煮を食べた時は水をガブガブ飲み、バターを食べた時は
一日中バターのよだれを流して具合悪そうでした。
生のかぼちゃは、固くてさすがに途中で断念したようです。
手を使わずプリン(の残り)を食べる得意技
あるとき、急に吠えなくなってもの静かになったことがあり
ました。食欲は旺盛なのですが、時々ゲーゲーと吐きそう
になります。そんな状態が3日間続き、獣医に連れて行こ
うとしたら、細い血の塊のようなものを吐きました。それは、
箸の先位の4センチあまりの鳥の骨でした。
息子の部屋に忍び込み、食べ残したフライドチキンの骨を
食べたらしいのですが、吐き終わるとすっかり元気になり
ました。
念のために獣医に診てもらうと、先生は骨を見て「危なかっ
た、運がよかった」と言いました。鳥の骨は鋭角に割れるの
で、肺や心臓に刺さったりすることもあるとのこと。
さらに「4日間も骨が詰まっていたのに食欲あったとは驚き
だ」と感心されました。
その帰った日、懲りないリリはテーブルの上に載って、もら
ってきた自分の粉薬の袋を破って食べてしまいました。
つかえた骨を見るリリ
いったいどのくらい食べれるのか、一度おなかいっぱい食
べさせてみたい気もします。
というわけで、ダイエットをさせても、させても、いっこうに痩
せないリリなのでした。
お腹ちゃんぷくりん