夜泣き|かんむしに宇津救命丸400年以上の歴史を持つ医薬品メーカー

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とばっちり

昨年、アメリカのサブプライムローンに端を発した
経済危機は、医薬品業界に意外な問題を起こし
そうです。


不況の波は日本のあらゆる産業に影響を与えて
いますが、医薬品業界にも深刻な問題が持ち上
がってきました。
それは薬が売れないとかいう問題ではなく、薬が
作れなくなってしまうかもしれないという問題です。
医薬品を分析する機器に、液体クロマトグラフィー
というのがあります。これは医薬品の検査や開発
に無くてはならないもので、ほとんどの製薬メー
カーで使われています。
この器械にかけるために必要な溶剤が不足して
きたのです。なぜかというと、この溶剤は自動車
の内装などに使われるABS樹脂を造るときの副
産物なのですが、不況で自動車の生産が半減し
たためABS樹脂の製造が激減し、いっきに品薄
になってしまったのです。
この話しを聞いて、「風が吹けばおけ屋が儲かる」
という落語を思い出しました。
風が吹くと目にごみが入って失明し、やることが
無いから三味線をひく人が増える。すると三味線
に使う猫(猫の皮を使う)が減ってねずみが増え、
おけをかじるのでおけ屋が儲かるというものです。
これの逆バージョンのようですが、消費の冷え込
みと薬の分析なんてまったく関係ないようですが、
つながっているんですね。
各社である程度の備蓄はしてあるでしょうが、も
し入手が困難となると深刻です。
医薬品の許可は、成分の分析方法まで詳細に
決められているため、違う方法に替えることがで
きません。また、現時点で液体クロマトに替わる
分析方法もないのです。
つまり、この溶剤が手に入らなくなると、製造した
医薬品をチェックできずに出荷できなくなり、新し
い医薬品の開発もできなくなります。
この情報が入ってすぐに当社では1年分確保しま
したが、すでに市場では5倍の値段が付いている
そうです。
特に大量に使う大手メーカーは入手に奔走してい
るようで、当社の工場にも、あるメーカーから「一
時的に貸してくれ」と連絡があったとか。
そう言われても・・・
業界全体でも監督官庁と協議を始めるようですが、
早く景気が回復して車が売れるようになることを
祈るしかありません。