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正しいプラモの作り方

私の趣味の一つはプラモデルですが、ある日突然、知人の社長から、ゼロ戦のプラモ
デルを作って欲しいと頼まれました。


愛車のプラモを作ってくれと頼まれたことはありますが、まさか零戦を頼まれるとは思
いませんでした。彼曰く、以前からゼロ戦に興味があったけど、友人のプラモ好きに
見せてもらい、自分も欲しくなったのだとか。ちなみに、そのゼロ戦はたいしたことなか
ったそうです。私も嫌いじゃないので、引き受けた以上は喜ばれるものを作らなくては。
ゼロ戦を作るのは子供のとき以来。私も興味はあったので、制作意欲が湧いてきます。
そんなものに興味があるというと、眉をひそめる方がいるかもしれませんが、私の子供
の頃の少年誌は、毎回毎号ゼロ戦や戦艦大和の特集ばかり。戦争の道具という意識
ではなく、ただただ「かっこよさ」に惹かれました。防衛大臣に選ばれた石破代議士だっ
て、戦車や戦闘機のプラモマニアですから。
飛行機のプラモのサイズはいろいろありますが、以前ジェット機を作った経験から、1/72
が適当と判断。最近お気に入りのネット通販で取り寄せました。しかし、中を見ないで
買ったのが失敗のもと。届いた箱を開けてみたら、ち・小さい・・・
むかしのプロペラ機は、ジェット機よりずっと小さかったのを忘れてました。これではプレ
ゼントしても見栄えがしません。仕方なく、店にワンサイズ大きいのを買いに行きました。
制作を始める前に、依頼者から村上開新堂のクッキーと、コーヒー・紅茶の詰め合わ
せが送られてきました。紹介者がいないと買えないと言われた伝説のクッキーで、たぶ
ん1万円はするかも。 プレッシャーが・・・

飛行機のプラモの中身はこんな感じ(写真は1/72)。他のプラモに比べて部品が少な
いので、ただ作るだけだったら3時間もかからないでしょう。本物らしく見せるには、仕
上げと塗装にかかっています。

唯一細かいのは操縦席で、一番の見せ場です。細かく色を塗り、計器盤にシールを貼
って完成。政策にはルーペメガネが必需品です。でも考えたら、せっかく細かく塗って
も、老眼で見えるかなあ・・・。
機体を貼りあわせ、接合面をきれいに整形。この接着面を、いかにわからなく加工す
るかがポイントです。ここまで3日間でできました。以外に完成は早いかも。

機体が組みあがったら、あとは塗装です。その前に、ゴミと油分を取るため洗剤で洗
い、食器乾燥機に入れてよく乾燥。この乾燥機は、最近本来の目的に使ってないので、
いまや調理器具置き場になってます。

ゼロ戦は、機体の下面が薄いグレーで上面が緑ですが、色の調合も大事です。実物と
同じ色を塗れば本物そっくりになるかというと大間違い。模型と同じ大きさで実物を見る
ときは、遠く離れて見るわけで、その間の空気の層や紫外線の影響から、色は薄く見
えるのです。だから、サイズが小さいほど、塗料は明るく調合する必要があります。
さらに、実機は艶アリの塗装ですが、そのまま塗ったらピッカピカのオモチャ。なので、
市販の専用塗料に白を加えて明るくし、若干のつや消しを加えて調合します。何度も
試し塗りをし、気に入った色になるまで調整。
塗装は、筆で広い面積を塗るのは至難のわざ(達人はいますが)。市販のスプレー缶
もありますが、微妙な色合いが出せません。そこで、コンプレッサーとエアブラシを使い
ます。塗装する時は天気も重要。湿気の多い日や雨の日は避けないと、、塗料が空
気中の水分を吸って白っぽくかぶってしまうのです。

機体の下部を塗ってから、マスキングをして上部を塗装。シンナーを使うので、防塵
マスクは必需品。それでも、アルコールに弱い私はフラフラします。

ここで問題発生。あんなに気を使って調合したのに、つや消しになり過ぎました。どう
しても気にいらないので、すべての色をシンナーで落としやり直し。もう自己満足と意
地の世界です。
手なんて、もうこんなです。

気合を入れて再塗装。今回はうまくいきました。各パーツも塗り分けます。

この風防の枠をきれいに塗り分けるのは匠の世界。

あとは細い塗装を筆塗りします。もう10日が過ぎましたが、塗装が終われば完成間
近。依頼者から電話があったので、「もうすぐ完成です」と答えたのですが・・・
それが大間違いでした。
最後はマーク貼り。プラモデルのマークは、シールと違い、水に浸けて台紙から浮か
せ、表面に貼って水気を取ります。非常に薄いので、切れないように要注意。

といってるそばから大失敗。面積の大きい日の丸を貼っていたら、シワができて破れ
てしまったのです。なんとか塗装でリカバリーしましたが、自分的には不満足。やっぱ
り人にあげるものですから・・・
日本のメーカーのいいところは、アフターサービスがしっかりしていること。連絡して、
新しいマークを送ってもらうことにしました。またまた時間と出費が・・・
3日後にマークが届き、早速作業再開。今度は慎重に貼り、上から専用液を塗って
凸凹した表面に馴染ませます。まるでペイントしたようなできで大満足(自画自賛)。

数日乾燥させ、マークの保護と全体の色調を整えるため、透明な上塗剤をスプレー。
ここで失敗した元も子もないので、緊張の一瞬です。数日乾燥させて完成。ついに
20日間もかかってしまいました。たかがプラモデル、されどプラモデル。
さっそく依頼者に電話しました。
ゼロ戦の勇姿

この微妙な艶を出すのが大変。ほんとは、エイジングと言って、退色や汚れなどの経
時変化を現すともっと本物ぽくなるのですが、依頼者の希望で新品状態に。

靖国神社に展示してあった本物のゼロ戦。再塗装してるため、オリジナルの色では
ないようです。

ところが、それだけでは終わりませんでした。電話をしたとき、「戦車のプラモデル持
ってない?」と聞かれたのです。ちょうどこのころ、テレビでダイキャスト製の戦車の
コレクションのCMが流れていて、欲しくなったのだとか。もう、ワガママなんだから。
そう急に言われても・・・ そうだむかし作って、捨てようとしていたのがありました。
このままでは、さすがにしょぼいので、一晩でチャッチャと塗りなおしました。戦車は、
ちょっとぐらい汚く塗っても気にならないから気が楽です。
完成したので送ろうと思ったら、「壊れたら大変だから、社員に取りに行かせる」と。
なんか、プラモデルごときに申し訳ないです。社員の方も迷惑でしょう。

翌日、受け取った社長からお礼の電話がありました。そうしたら、「ゼロ戦もよかっ
たけど、戦車の方が素晴らしかった!」だって。絶賛してくれたのは嬉しいけど、
私がゼロ戦に費やした20日間は・・・複雑な気分です。
その数日後、またまた同じクッキーセットが送られてきました。
その後、そのゼロ戦の完成品が1万4千円で発売されました。それを買った方が安
かったかも・・・