BRAND STORY
宇津救命丸
SINCE 1597

四百年あまり、変わらずに守ってきたことが、私たちにはひとつだけあります。

──それは、この子とあなたの、心のそばに立つこと。

宇津救命丸は、一五九七年、栃木県高根沢に生まれました。時代とともに、事業の姿は幾度も変わってきました。けれど、家族の健康の、そのいちばん近くに立つ。この一点だけは、四百年あまり、少しも変えていません。

CHAPTER I
施薬という、始まり

創業のころから、私たちの根っこにあるのは「施薬」という言葉でした。

宇津薬師堂
宇津家が人々の心と体の健康を祈願して建立した「宇津薬師堂」(栃木県高根沢町の指定文化財)

薬を売るより先に、困っている人に配る。正規の医療がまだ届かない土地で、救命丸は文字どおり、命を救う薬でした。人々は薬師堂に手を合わせに来ました。

体を薬で、心を祈りで。両方があってはじめて、人は安心できる。──この「施薬の精神」を、私たちは今も手放していません。

CHAPTER II
子どもの薬に、なるまで

やがて救命丸は、一橋家の御用達となります。丈夫な世継ぎを育てるために、と。

誠意軒
代々、宇津家が一子相伝で家伝薬を調合していた「誠意軒」

明治からは、「夜泣き」や「疳の虫(かんしゃく)」とともにある夜の、あなたのような親御さんのそばに、ずっとありつづけてきました。

夜泣きには、疳の虫には、救命丸。——そう言って、祖母から母へ、母から子へと手渡されながら、救命丸は家庭の薬箱に置かれる常備薬として、日本の子育てに深く根を下ろしていきました。いくつもの大変な夜を、薬箱のすみから見守ってきた薬です。


CHAPTER III
疳の虫という、昔の知恵

「疳の虫」とは、子どものなかの、まだ整っていない何かを指す、古い言葉です。

夜泣きも、癇癪も、昔の人は「疳の虫のしわざ」と呼びました。誰を責めるでもなく、ただ受けとめる。暮らしのなかで手当てをし、いずれ折り合いがつく——そういう前提に立った、やさしい言葉でした。

かんのむし君(凪・現行v2)

この十年で、子どもの揺れを呼ぶ言葉は増えました。発達障害、グレーゾーン、HSC。どれも、子どもを理解しようとする、大切な知恵です。ただ、言葉が増えたぶん、「うちの子は、どれなのだろう」と、かえって迷いや不安が深まってしまうことも、あるのかもしれません。

眠れない子、急に泣きだす子、癇癪を起こす子。その隣で、静かにすり減っていく——もしかしたら、それはあなたかもしれません。

昔の人が持っていた、「観察する」「折り合う」「対処する」という落ち着いた見方。それは今、少しずつ、私たちの子育てから遠ざかっているのかもしれません。その見方を、もう一度、あなたと分かち合いたいのです。

かんのむし君メソッド
CHAPTER IV
体は守られた。では、心は。
夜、そっと抱きしめる

医療も、栄養も、衛生も整いました。子どもの体の健康は、いまや当たり前のものになりました。

では、心は。

子どもの心の揺れは、四百年前と、少しも変わっていません。そして大人のなかにも、疳の虫はいます。私たちは生涯、それとつきあっていきます。

便利で忙しい毎日のなかで、心をていねいに見つめる時間は、むしろ減っているのかもしれません。

子育ては、こんなにも尊い時間のはずなのに——「報われている」とは、なかなか感じにくいもの。その尊さが、ちゃんとあなたに届くこと。それを、私たちはいちばん願っています。

CHAPTER V
これからの、施薬

だから私たちは、施薬の精神の重心を、少しだけ「心」へ移すことにしました。

子どものなかの揺れを、私たちは「かんのむし君」と呼びます。悪者ではありません。「ちょっといっぱいいっぱいだよ」という、その子からのサインです。

サインだと分かれば、あなたはきっと、応えていけます。

大変な夜には、そっとそばにいる、心のお守りとして。かけがえのない時間には、みんなで一緒に、その一日を楽しむために。大人には、大人のための処方を。

この安心を、家族だけでなく、この子の育ちにかかわるすべての人へ。かつて薬師堂が地域に開かれていたように、私たちも、広げていきます。

そして薬は、これからも変わらず、この物語の真ん中にあります。四百年あまり受け継いできた処方を、私たちは今日も守り続けています。心の揺れと向き合う余裕を持ちにくい今だからこそ、いざという夜に頼れるものが薬箱にある——その安心を、知っていてほしいのです。

そのうえで、私たちが本当に届けたいのは、揺れをどう見立て、どう調え、どう暮らすか——その知恵のほうです。

OUR VISION
子育てをしていて、
心から良かったと思える社会を。

薬をつくる会社から、家族の心のそばに立つ会社へ。

その社会は、私たちだけでつくれるものではありません。この子の育ちにかかわる、あなたと、みんなで、いっしょに。施薬の精神を次の世代へ手渡しながら、私たちも、その輪のなかの一人として歩いていきます。

宇津善行
宇津 善行UZU KYUMEIGAN・19TH