夜泣きとは

夜泣きとは、生後3ヶ月から1歳半頃にかけて、夜中に理由もなく泣き出し、抱っこやおむつ替えをしてもなかなか泣き止まない現象を指します。空腹や暑さ・寒さなどの明確な不快がある場合は「夜泣き」には含まれません。
「夜泣き」と単なる夜の泣きの違い
新生児期の赤ちゃんが空腹やおむつの不快で泣くのは、生理的な欲求であり「夜泣き」とは区別されます。一般的に「夜泣き」は、原因がはっきりしないのに夜中に泣き続ける状態を指します。
夜泣きの3つの特徴
- 明らかな不快がないのに泣く
- 夜中の決まった時間帯に出やすい
- 個人差が大きく、まったく経験しない子もいる
夜泣きはいつから始まり、いつまで続くのか

夜泣きが始まる時期には個人差がありますが、早い場合は生後3ヶ月未満から始まることもあります。多くの場合は生後6ヶ月前後にピークを迎え、1歳半前後に終わるケースが多い傾向です。
月齢別の特徴と頻度
| 月齢 | 始まりやすさ | 主な特徴 |
|---|---|---|
| 0–3ヶ月 | 個人差大 | 浅い眠りが多く、すぐ目覚める |
| 4–6ヶ月 | 始まる子が増える | 生活リズムが安定し始める時期 |
| 7–12ヶ月 | ピーク帯 | 1日数回〜数十分の覚醒 |
| 1–2歳 | 落ち着く子が多い | ぶり返しもある |
| 2歳以上 | 多くは終息 | 続く場合は夜驚症の可能性も |
→ 各月齢の詳しい対処は 月齢別 夜泣き完全ガイド で解説しています。
夜泣きの原因 — まだ完全にはわかっていません

夜泣きの正確な原因は、実はまだ完全には解明されていません。いくつかの仮説があります。
睡眠サイクルの未熟さ
赤ちゃんの睡眠サイクルは大人と違い、浅い眠りが多い構造です。浅い眠りの時に目が覚めてしまう、と考えられています。
昼間の刺激と発達
知能が発達してくると、昼間の経験が夢に現れ、それを見ている時に泣くという説もあります。
体調不良によるもの(病気のサイン)
発熱・嘔吐・下痢を伴う場合は、夜泣きではなく病気の可能性があります。医療機関にご相談ください。
今夜からできる対処の優先順位

赤信号チェック — まず確認すること
- 38℃以上の発熱がないか
- 嘔吐や下痢を伴っていないか
- 泣き方が普段と明らかに違わないか
- ぐったりして反応が薄くないか
いずれかが当てはまる場合は、自己判断せず医療機関にご相談ください。
生活リズムを調える3つの基本
- 起床時間を一定にする(朝の光を浴びさせる)
- 昼寝のタイミングを調える(夕方以降は寝かさない)
- 寝る前のルーティンを毎日同じに(お風呂→授乳→絵本→ねんね)
抱っこ・ホワイトノイズ・寝室環境
- 部屋の明るさは豆電球程度に
- 室温は夏26–28℃/冬18–20℃が目安
- ホワイトノイズ・水音などの安心音も効果があるとされます
「夜泣き」と「夜驚症」の見分け方

3歳以上で、声をかけても反応しない・本人が覚えていない激しい泣き/叫びが続く場合は、夜泣きではなく「夜驚症」の可能性を考えます。
→ 詳しくは 夜泣きと夜驚症の違い(薬剤師監修) をご参照ください。
月齢別の対処ガイド

0–3ヶ月/4–6ヶ月/7–12ヶ月/1–2歳/2歳以上で、夜泣きの特徴も対処法も大きく変わります。
→ 月齢別 夜泣き完全ガイド で月齢ごとに詳しく解説しています。
薬・漢方という選択

夜泣きの対処はまず生活リズム・睡眠環境・親子のスキンシップを調えることが基本です。それでも続く場合、医薬品という選択肢があります。市販の生薬製剤(宇津救命丸・樋屋奇応丸)、漢方薬(抑肝散・甘麦大棗湯)など、複数の選択肢を中立的に比較した記事をご用意しました。
かんむしと夜泣き — 子の情動を見る視点

日本では古くから、夜泣きやかんしゃくなど、お子さまの「気持ちの揺れ」を「かんのむし」と呼んできました。宇津救命丸では、お子さまの気持ちを「かんのむし君メソッド」の 7 つのいろで整理しています。
→ 「かんむし」と「夜泣き」のつながり — かんのむし君メソッドで見る
ギャン泣き・興奮泣きとの違い

「ギャン泣き」は通常の夜泣きより強度が高く、対処の優先順位が変わってきます。
夜泣きで疲れたあなたへ
夜泣きの渦中にいる親が限界に近づくのは、自然な反応です。自分を責めず、選択肢を使い、一人で抱え込まないために。
よくある質問
夜泣きはいつから始まりますか?
早い場合は生後3ヶ月未満から、多くは生後6ヶ月前後にピークを迎えます。個人差は大きく、始まらない子もいます。
夜泣きはいつまで続きますか?
多くの場合1歳〜1歳半頃に落ち着きますが、2-3歳まで続くケースもあります。3歳以降も続く場合は受診を検討してください。
夜泣きが急に始まったのですが、病気でしょうか?
急な発熱や体調変化を伴う場合は受診をおすすめします。明らかな体調不良がない場合は、生活リズムや昼間の刺激の変化が原因のことが多いです。
夜泣きと夜驚症は何が違うのですか?
夜泣きは生後3ヶ月〜1歳半に多く、抱っこなどに反応します。夜驚症は3-10歳に多く、声をかけても反応せず本人は覚えていないのが特徴です。
夜泣きの薬は飲ませても大丈夫ですか?
市販の小児用医薬品(生薬製剤・漢方薬)は、用量を守れば乳児からの服用が可能です。ただし薬は最初の選択肢ではなく、生活リズムを調えた上で続く場合の選択肢としてご検討ください。
夜泣きの原因は親の育て方ですか?
いいえ。夜泣きは赤ちゃんの発達過程で起こる自然な現象とされ、育て方とは関係ありません。自分を責めないでください。
参考文献
- 日本小児科学会「乳幼児の睡眠と発達」
- 厚生労働省「乳幼児身体発育調査」
- 各製品の添付文書(宇津救命丸/樋屋奇応丸)