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かんのむしって何?なんで”虫”なの?いつの時代も子育てのお悩み、 お子さまのかんむし(疳の虫)の正体と対策を解説します。

2021/10/26 タイトル及び文面をリニューアルし、再公開しました。

最近あまり「かんむし(かんのむし)」という言葉を聞かなくなりましたが、昔から乳幼児が理由もなくぐずることをそう呼びました。

しかし、かんむし自体が消滅したわけではなく、その症状は増えていることをご存じでしょうか。
その意味と語源・対処法についても紹介していきます。

この記事はこんな方におすすめです

「かんむし」の意味を知りたいかた。
お子さまの「かんむし」に困っているかた。
「かんむし」の原因と対策を知りたいかた。

この記事を書いたのは誰?

創業420年以上。子ども専門の製薬会社宇津救命丸株式会社に勤務する薬剤師、登録販売者が解説します。

かんむし(疳の虫)の症状とは?

「かんむし」「疳の虫」「かんのむし」とは、勿論実際に「虫」が体内にいるわけではありません。

赤ちゃんや子どもが理由もなく強くぐずったり、キーキー泣いたり、夜泣きすることで、最近では「ギャン泣き」とも言われる状態のことです。

かんのむしの男の子
かんむし(ギャン泣き)のイメージ

昔の人はなぜ子どもが泣いているのかなど、体調不良の原因が分からないことを「むし」のせいにしていたのです。

しかし、かんむしという言葉はあまり使われなくなりましたが、その症状が無くなった訳ではありません。かんむしは癇癪(かんしゃく)、ぐずり(グズリ)、ギャン泣きなどと呼び方を変えて、今でも育児の悩み事として残っています。

※「かんむし」「かんしゃく」「ぐずり」「ギャン泣き」が全て同義語という訳ではありません。

最近は幼児を取り巻く環境が変わり、幼児のストレスも増えています。とくにコロナ禍以降、ステイホームなど環境の変化により、幼児のストレスも過大となり増加傾向にあります。このストレスからくる症状とかんむしの症状が非常に似ています。

当社の実施したアンケートによると、以前はぐずってただ泣くだけだったのが、最近は叩いたり蹴ったりと過激な行動をするお子様のケースも増えているようです。

なぜ「かんの“むし”」と呼ばれたか?

医学の発達していない昔は、病気の原因は体内にいる虫のせいだと信じられていました。永禄11年(1568年)に書かれた針聞書(はりさきがき)という東洋医学書にその特徴と治療法が書かれています。「虫が好かない」「虫の居所が悪い」というのもその名残でしょう。

近代医学が発達し、徐々に病気の原因はむしではないことが分かってきました。
しかし、言葉がしゃべれず、理由もなく泣き叫ぶ乳幼児の原因についてはなかなか解明ができず、「かんの“むし”」という言葉だけが残ったと思われます。

古くからあるかんむし退治の方法

お母さんや保護者の方が、かんむしや夜泣きに悩まされたのは今も昔も同じです。近代医学が発達する前から様々な退治法がありました。ここでは、その一部をご紹介します。

➀虫封じのご祈祷や虫を出すおまじない

疳の虫神社、群馬山名八幡宮
疳の虫神社として有名な 群馬山名八幡宮

いまでも全国には虫封じ神社が存在していますが、一昔前は神社に行って虫封じの祈祷をしてもらうのが当たり前でした。

ご祈祷の内容は様々のようですが、一つの方法に虫を出すおまじないがあります。

かんのむしを出すため、赤ちゃんの手のひらに呪文を書き、塩水で洗います。徐々に乾いていくと指の先に小さな糸状のものが付いていて、それがまるで虫のように見えます。これを体内からかんむしを追い出したと表現をします。

その正体はもしかしたら布等の繊維なのかもしれません。しかしお母さんもこどもも虫が出てきたと視覚的に認識すること、または神主さんとお話しをすることで、お母さんやこどもの緊張やストレスが緩和され、自立神経が整う効果があると思われます。

②民間薬

孫太郎虫、かたつむり、赤蛙、むかでなどを乾燥させたものが民間薬として使われていました。インパクトがあるビジュアルは、子供に見せただけで泣き止んでしまいそうです。
これらは今でも販売されていますが、現在では薬としては認められていません(健康食品)。
昔はいまほど食料事情がよくなかったため、大切な子どものための貴重なタンパク源として栄養補給にも使われていたと思われます。

③小児はり

小児鍼
小児鍼に使われる器具

関西の鍼灸院を中心に、かんのむしに鍼をつかう治療法があります。

鍼といっても大人のように刺してつかうものではなく、ローラー式のモノが多いようです。

④小児五疳薬(しょうにごかんやく)

400年ほど前から現在に至るまで、救命丸や奇応丸といった、生薬で出来た小児五疳薬(OTC医薬品)がかんむしに用いられています。

医学的見解から読み解く「かんむし」

「かんむし」は、東洋医学では小児五疳ともいいます。

急速に発育する乳幼児の精神と身体のアンバランスによって起こる症状を指します。 かんむしや夜泣きは、狭い住宅事情で添い寝をするアジア特有の現象だと思われがちですが、同じような症状は欧米にも存在しています。

西洋医学では小児の自律神経失調症から起きる神経異常興奮に当たり、自律神経のバランスが崩れると、精神的に不安定になったり体調が崩れたり、免疫力が落ちてきます。 こうした症状を「コリック」といいます。

かんのむしに近い、コリック(COLIC)のお子さまのイメージ
コリック(colic)のお子さまのイメージ

コリックにはちゃんと定義があって「健康で成長障害のない子供が、過敏・興奮・号泣の発作を1日3時間以上続け、それが1週間に3日あること」だそうです。
そのコリックの主な原因は、消化管運動の低下と内臓過敏であり、腸内ガスを肛門から逃がす管や、腸内環境を整える乳酸菌が販売されています。

かんむしの正体と原因

だんだんかんむしの正体がわかってきました。

和説・洋説を総合すると・・・

かんむしの原因は、精神的症状の神経の昂ぶりと自律神経のアンバランス、肉体的症状の胃腸障害の両方から起きるということになります。

小児五疳と自律神経のバランスが乱れる要因

たしかに、おなかの調子が悪いとイライラし、逆に神経が高ぶるとお腹が痛くなるという症状がみられます。

この精神的症状と肉体的な症状の両方を治めればかんの虫退治はうまくいくでしょう。

「かんむし」のお薬『宇津救命丸(うづきゅうめいがん)』

当社では創業から420年以上、夜泣き・かんむしのお薬宇津救命丸を製造販売しています。宇津救命丸は神経の安定作用と健胃整腸作用を兼ね備えており、かんむし・夜泣きの薬としては、現代においても理にかなったお薬ということになります。

かんのむしのお薬、宇津救命丸のご紹介

 かんむしとの向き合い方

最後になりますが、子どもが泣き止まないのは、虫のせい。あの子の癇癪が治まらないのは、虫のせい。虫を憎んで人を憎まず。こどもの人格や育児の方法を否定するのではなく、その人に潜む「むしのしわざ」にすることで朗らかになるという昔の日本人の知恵は、いまでも通用します。

そうした症状でお困りの方も「むし」と向き合って退治方法を考えてみては如何でしょうか。

当社はそのような昔の人の知恵「むしのしわざ」を研究し啓発する「かんのむしラボ」に参画しています。