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宇津救命丸が夜泣きによく効く理由とは?成分について詳しく解説します。(カンゾウ編)

2023年11月07日

2つの顔を持つ生薬カンゾウ(甘草)について解説して行きます。

今回は、植物性生薬のカンゾウについて解説していきます。

カンゾウ(甘草)とは

カンゾウ(甘草)は、漢字のとおり甘みの強い生薬です(ショ糖の約150倍)。

明治維新以降に砂糖が外国から輸入される前までは、薬としてはもちろん、甘味料としても珍重され、幕府の命により農民に栽培をさせていました。

主に中国北部から中央アジアにかけて自生していますが、日本での栽培は難しく、ほとんどが中国からの輸入品です。

直径3㎝ほどの暗褐色の円柱形で、長さは1m以上のもあり、味は甘いです。

カンゾウは古くから薬として使われ、中国では最も重要な強壮薬の1つと言われていました。鎮咳・去痰・健胃・抗炎症・鎮痙・鎮痛作用があり、葛根湯、小青竜湯など、多くの漢方薬に含まれています。

カンゾウから抽出したグリチルリチン酸は、喉のはれや痛みに効く口内殺菌剤(消炎作用)、鼻炎薬や胃腸薬(粘膜の炎症を鎮める)、点眼液(目の炎症を鎮める)の他、外用の医薬品、医薬部外品、化粧品にも使われます。

また、カンゾウは調味料としてのもう1つの顔があり、独特の甘みが漬物、佃煮、醤油、キャンディやカレーにも使われています。

カンゾウは生育に数年かかりますが、近年の需要の増大で年々品薄になってきました。また、根の深いカンゾウは土壌と深い関わりがあり、乱獲が増えると砂漠化が進むと言われています。

今回は、夜泣きのお薬「宇津救命丸」の含有成分の一部についてご紹介させて頂きました。今後、順次成分について説明していきたいと思います。

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